クレイジー



朝日ニュースターの番組『ニュースの深層』に、
映画『friend after 3.11』の出演者でもある
藤波心さんが登場していた。

脱原発を宣言したドイツに招かれた時に、市民から
「原発事故を起こした国が脱原発しないなんて、クレイジーじゃないか」
と方々で言われたそうだ。

ドイツが脱原発を宣言した時、
僕もなんて皮肉な話だろうかと思ったが、
それは僕がNHKを通して国内外を見聞する機会を与えられたからで、
日本にそのまま住んでいたら、そのクレイジーさはわからなかったかもしれない。

念を押す。
いまの日本の原発再稼働への動きは、異常である。
外国人から見なくても、海外経験がなくても、普通に考えれば異常である。

僕はその異常さを『楽観病』と呼んでいるが、
僕ら日本人が、それを自分で感じるようにならなければ、
そんな名前をつけることに何の意味もない。

『楽観病』とは、事実を良いように見ることである。

それは前向きではない。
いい加減それは古いのだ。

事実自体に興味を持つこと。
暗くても臭くてもネガティブでも、
事実ならそれをちゃんと踏まえることだ。

それができなければ、日本は滅ぶ。
じつにシンプルなのだ。